こんにちは、カエデです。Instagram
フィルム一眼レフカメラ
シンプルニコンの愛称で親しまれるNikon FEのレビューです。
非常に分かりやすい露出計に加え、絞り優先AEが使えるという実用性の高いフィルムカメラです。
日は浅いですが使用感など感じたことをレビュー、作例を交えながら報告していきます。
外観 / 重量
レンズを装着。
レンズはNikon AI Nikkor 35mm F2S
装着レンズはNikon AI Zoom Nikkor 28-85mm F3.5-4.5S
関連記事:Nikon AI Zoom Nikkor 28-85mm F3.5-4.5S【レビュー 作例】
個体差があるのかもしれませんが僕のNikon FEは580gでした。
ちなみにボタン電池、フィルムは重量には含まれてはいません。
フィルム一眼レフカメラの中では比較的軽量級の部類に入ると思います。
比較的軽めの標準レンズ、50mm F2を付けると800g
Nikon FEのみでお出かけするなら、そこまで苦ではないかと思います。
カメラストラップを付けて、首から下げてる状態ではそこまで重量は気になりません。
ただリュックなんかに入れてる時は、「少し重いなぁ」なんて思います。
この重量感が「カメラ使ってるなぁ」という自分自身を満たしてくれる部分でもあります。
重さって超大事です。
シャッター音
「カチャンッ」といったところでしょうか。
AFフィルム一眼レフカメラのNikon F90Xに比べるとだいぶ小さい音です。
昨今のミラーレス機やコンデジに比べたらやはり大きいですね。
静かな場所ではシャッターを切るのに躊躇してしまいます。
一枚一枚しっかり撮った気持ちにさせてくれる事は間違いないです。
乾いた音ではありますが「あーフィルムカメラやってるなぁ」って思っちゃいます。
良いところ
- 絞り優先がAEが使いやすい
- 露出計が分かりやすい(追針式露出計)
- 電池切れの大ピンチでもシャッターが切れる
絞り優先AEが使いやすい
AEとはAutomatic Exposureの略で自動露出の意味です。
デジタルカメラでいういわゆるAモードというやつですね。
最初の設定はシャッタースピードダイヤルをAutoに合わせるだけです。
最初の設定はシャッタースピードダイヤルをAutoに合わせるだけ。
あとは撮影者が絞りリングを回して絞り値(F値)を決めるだけです。
シャッタースピードなど適正露出はカメラが行ってくれます。
このシンプルさがたまらない。
難しいことが一切なく実にシンプルな操作感です。
絞りを自分で決めるだけで快適な撮影ができます。
露出計が分かりやすい(追針式露出計)
Nikon FEは誰でも一目でパッとわかる非常に分かりやすく見やすい追針式露出計を備えています。
読み方が分からなかったのですが、追針(おいばり)と読むそうです。
ファインダー内を見ると左側に縦に数字が並んでいます。
これがシャッタースピードです。
軍艦部のシャッタースピードをA(絞り優先)にすると黒い針がその場の状況に応じて自動で適正露出を決めてくれます。
例えば60のところで止まったら、「1/60秒でシャッターを切ると適正露出を得られるよ」という意味です。
Nikon FEの露出計は本当に優秀です。
何も難しいことを考える必要がないのです。
ファインダー内の露出計に合わせてシャッターを切ればいいので迷いが無いです。
自分でシャッタースピードを決めて撮影することもできます。
たとえば上の写真は自分で1/15秒とシャッタースピードを決めた場合です。(緑の針)
自分でシャッタースピードを決めるときは緑の針が動きます。
このとき黒い針も動きます。
あくまでも黒い針が適正露出となります。
なのでこの場合は黒い針の1/8秒が適正露出です。
黒い針に緑の針を重ねれば適正露出になります。
夜の撮影など開放F値にしてもシャッタースピードが稼げない時は、1/30秒とか1/60秒とかにして手ブレを防いだりしています。
その際、露出アンダーになるのはしょうがないと思ってます。
Nikon FEを使っていて露出に困るという事はないです。
露出にシビアなリバーサルフィルムにも安心です。
関連記事:リバーサルフィルムが楽しい【Velvia100 / PROVIA100F】
電池切れの大ピンチでもシャッターが切れる
Nikon FEは電池が必要です。
電池が無ければファインダー内の露出計も動きませんし、シャッターも切れません。
電池が切れたら新しい電池を入れればいいのですが、予備の電池が無いなんてこともあるかもしれません。
そんな時は緊急用シャッターがありますよ。
電池が切れているので露出計は使えませんがシャッターは切れます。
シャッタースピードダイヤルをM90に合わせると1/90秒でなら電池切れを起こしてもシャッターを切ることができます。
M90はメカニカルシャッター1/90秒の略です。
また電池切れを起こした際は、B(バルブ)も使えます。
ただしシャッターは切れますが露出計は使えませんので、ご自身の勘で絞りを決めなければいけません。
関連記事:【Nikon FE】シャッターが切れない時の解決策【困った】
イマイチなところ
- ピント合わせが難しいと感じた
- 暗いところでは見えにくい
ピント合わせが難しいと感じた
これに関しては人それぞれだと思います。
Nikon FEはデフォルトで搭載されているフォーカシングスクリーンがスプリットマイクロ式と呼ばれるものです。
僕にはこれが少し難しく感じたのでフォーカシングスクリーンを、全面マット式に交換しました。
関連記事:【Nikon FE】フォーカシングスクリーンの交換【簡単】
スプリットマイクロ式のピントが合っている状態です。
スプリットマイクロ式のピントが合っていない時の状態です。
ピントが合っていないと上と下の像が分かれてズレます。
フォーカスリングでピントを合わせていくことによって上と下の像がズレ無くぴったり合うようになります。
これが僕にとっては少しやりずらかったです。
なのでフォーカシングスクリーンを、Nikon FM3A用のB3型全面マットに交換しました。
Nikon FEはフォーカシングスクリーンを交換できるのです。
全面マット式のピントが合っている状態です。
全面マット式のピントが合っていない状態です。
写真のようにぼやける感じになります。
ファインダー内が明るくなり、ファインダー全体を使ってピントを合わせる感覚です。
フォーカスリングを回すと像が浮き出てくる感じが良いです。
気持ちのいい撮影ができてます。
ちなみにこのフォーカシングスクリーンに交換した場合は、露出に若干の誤差が出るらしく露出補正を+0.5から+1にすると適正の露出を得られます。
僕の場合は+0.5に設定しています
暗いところでは見えにくい
一眼レフを使うのはこのNikon FEが初めてです。
今まではミラーレスとかコンデジを使っていました。
ファインダーも夜でも見やすい電子式のものでした。
で、びっくりしたのが......光学ファインダーは暗いところでは見えにくいという事でした。
EVFなど電子式に慣れていた僕にとっては衝撃的でした。
ギラギラした都会の街中では少しは見えるけど......
基本的に暗いところでのピント合わせは至難の業です。
露出計も見えにくくなります。
光学ファインダーの宿命ですね
おわりに
Nikon FEはシンプルニコンのキャッチコピーで1978年に登場しました。
2022年時点で44年経っています。
シンプルで使いやすいからこそみんなに愛されたカメラだと思います。
難しいことを考える必要がなく撮影に集中できます。
それでいていかにもカメラらしいルックスと軽量なボディで持つ喜びや操作する楽しさも味わえます。
結果的に使いやすいカメラであることに間違いないです
とにかく露出計が素晴らしいです!
絞り優先も使えるし、ファインダー自体も大きくて見やすいです。
ピント合わせのやりやすさは人それぞれですね。
僕はスプリットマイクロ式がどうしても合いませんでしたので交換しましたが......
機能としては他に、多重露光が出来るそうですがまだ挑戦できていません。
いつかやってみたいですね。
素敵なカメラライフを!