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Helios 44-2 58mm F2 定番オールドレンズ【レビュー 作例】

2023年1月11日

こんにちは、カエデです。Instagram

今回はロシアのオールドレンズ、ぐるぐるボケが特徴的でもあるヘリオス44-2 58mm F2です。

Super Takumar 55mm F1.8と並ぶ、オールドレンズを代表する超メジャーなレンズです。

油染みのある個体を買った

ちなみに僕の買ったレンズはご覧のように絞り羽根に油染みのある個体のものです。

すっごい油染みあるんですけど......

この油はヘリコイド部分からやってくるそうです。

お店の方の話によれば、撮影上は問題ないとのこと。

ただひどくなってくると、油が固着してしまったりするという......

良いのか悪いのか......いやダメでしょうねw

購入される方は気を付けてください。

今のところ問題ありません。

Helios 44-2 58mm F2

そして実のところヘリオスはどうも使わず嫌いなところがありました。

有名なあのぐるぐるボケのせいです。

ネットで作例を見る感じだと、あまり好きじゃないなぁと。

ただ何となく避けては通れないレンズだなとも思っていました。

そんなわけで意を決して購入しました。

簡単なスペック

  • 発売年 : 1973年
  • マウント : M42マウント
  • F値 : F2-F16
  • 最短撮影距離 : 0.5m(50cm)
  • 絞り羽根枚数 : 8枚
  • レンズ構成 : 4群6枚
  • フィルター径 : 49mm
  • 重量 : 実測値216g

作例

撮影機材

カメラFUJIFILM X-T1

レンズ : Helios 44-2 58mm F2

※APS-Cのカメラでの使用なので、87mm相当の焦点距離になります。

  • 作例はほぼ開放F2で撮影しています。

太陽の光にレンズを向けるとフレアやゴーストが発生します。

この辺はスーパータクマー55mm F1.8と似ています。

コントラストが弱い感じがします。

色味もあっさりした感じ。

サザンカの花ですね。

木漏れ日の逆光を利用してフレアとゴースト、玉ボケを出しました。

ヘリオスの代名詞であるぐるぐるボケが意外と出せませんでした。

こちらも同じようなシチュエーションです。

ゴーストの出方なんかはスーパータクマーの方が魅力的に感じます。

ヘリオスはどちらかというとフレアの方が印象的に感じます。

やわらかいボケもまた魅力的。

あっさりした色合いも兼ねて、ノスタルジックな雰囲気になりますね。

玉ボケは水面に反射する光です。

手前にあった木の枝にピントを合わせて玉ボケを作りました。

レモン型(楕円形)のボケが入り混じってますが、水が流れている状況でしたのでその影響かと......

外観 / 重量

フィルター径は49mm

左 Super Takumar 55mm F1.8 右 Helios 44-2 58mm F2

同じM42マウントレンズのスーパータクマー55mm F1.8との比較です。

手で持つとこんな感じ。

FUJIFILM X-T1に装着

富士フイルムX-T1に取り付けてみました。

個体差によるかと思いますが、実測値216グラムと比較的軽量です。

最短撮影距離は50センチ

最短撮影距離は50センチ

最短撮影距離は50センチと寄ることができません。

オールドレンズは寄ることができないものが多いそうです。

F値の設定が分かりにくい

三つのリングが存在する

ご覧のように手動で回せるリングが三つあります。

一番上のプリセットリングは若干かたいですが回せます。

まず真ん中の絞りリングを上の数字のところに合わせてもその数字のF値で撮影ができません。

プリセットリングについて

フィルムカメラ時代の話になりますが、たとえばF8で撮影したい時にいきなりF8にしてファインダーを覗くと光を取り込む量が減るためファインダー内も暗くなってしまいます。

そのため構図の確認や、ピント合わせも難しくなります。

そこで最初に一番ファインダー内が明るく見える状態、つまり開放F2でピントや構図を決めます。

そしてその後に自身が希望するF値まで絞りリングを回してシャッターを切ります。

これがプリセットリングの仕組みです。

ファインダーから目を離してしまうとせっかく合わせたピントや構図がズレてしまうのですが、プリセットリングで設定しておけばあとは絞りリングを右側へ回すだけです。

プリセットリングで設定したF値からF2まで回せます。

例えばF8に設定したのなら、F2からF8まで絞りリングを回せます。

設定した数字はすべて開放F2である

  • ここでは仮に「F5.6で撮影したい」ということで話を進めます。
F5.6だけど開放F2である

例えば上の写真ではプリセットリングのF5.6を被写界深度目盛りの赤い線に合わせてます。

ようするに絞りリングはF5.6からF2までしか回せません。

F8,F11,F16の方には絞りリングは回せません。

F5.6から

F2まで回すことができます。

F5.6の時の絞り羽根は開放になっている

さらにF5.6が開放F2になります。

プリセットリングで設定した数字はすべて開放F2になります。

F2の時の絞り羽はF5.6まで絞り込まれている

絞りリングをF2まで回せばF5.6になります。

F5.6で撮影したいのであればこのように設定します。

F5.6(つまり開放F2)で構図とピントを合わせて、その後そのまま絞りリングをF2(F5.6)まで回してシャッターを切る。

そうすることでF5.6で撮影することができます。

動画も撮ってみました

ミラーレスカメラでの使用ならあまり気にする必要はなかった

いろいろややこしくて、今の時代には考えられない操作性です。

ですがこれはあくまでも当時のフィルム時代の話です。

今おそらくこのレンズを使う方はマウントアダプターを使ってミラーレスカメラなんかで使用する方がほとんどだと思います。

EVFやライブビュー撮影なら特に気にする必要はないかなと思います。

ファインダーや液晶画面が暗くなることも無いですし。

ほとんどF16に合わせてます

ちなみに僕はほとんどプリセットリングをF16に合わせてます。

ようするにF16からF2まで絞りリングを回せる状態です。

基本的に開放F2を使う機会が圧倒的に多いです。(上の写真ではF16がF2です)

それ以外のF値を使いたい時は、EVFやライブビューに写る映像を見てボケ具合とかシャッタースピードを確認しながら何となくの感覚で撮影しています。

プリセットリングを動かすことはほとんどありません。

F4でとか、F8でとかっていうのをあまり意識していないという事です。

感覚で撮影しちゃってます。

感想

  • ぐるぐるボケを出すのが難しかった
  • フレアが魅力的に感じた

ぐるぐるボケを出すのが難しかった

ヘリオスと言えばぐるぐるボケが代名詞なわけで、いろいろ試してみたもののうまく出すことが難しいです。

簡単にぐるぐるボケが出せるかと言ったらそうでもないのかなぁと。

Helios 44-2 58mm F2

少し遠くからの撮影。

ぐるぐるボケになってますね。

Helios 44-2 58mm F2

構図は変えずに少し近寄って撮影。

比較してみると、すこし遠く離れた方がぐるぐるさせやすいのでしょうか?

そんな気がします。

Helios 44-2 58mm F2

上の写真のように背景をぼかしてもぐるぐるボケにならないシーンは意外と多かったです。

ただボケを作るだけではダメなんですね。

被写体との距離や、被写体の背景がどのようになっているかによると思います。

木漏れ日とか、少しザワザワした感じの背景だとぐるぐるボケを作りやすいのかなぁと思います。

フルサイズではなくAPS-Cのカメラを使っていることも原因かもしれません。

オールドレンズと言えば画角周辺に特徴が多く見られるものが多いですよね。

ヘリオスのぐるぐるボケなんかもそうだと思います。

APS-Cのカメラで使うと、本来の画角よりも狭くなります。

周辺部分がカットされてしまうのでその影響も少なからずあるかもしれません。

でもぐるぐるボケが全く出ないわけではないので、色々工夫をしながら撮影することで楽しみ方が増えると思います。

関連記事オールドレンズをAPS-C機で使う【フルサイズも気になる】

フレアが魅力的に感じた

フレアとは光によって白っぽくなることです。

これはスーパータクマー55mm F1.8でも出せますが、ヘリオスの方がより出方が激しいと思います。

虹色のゴーストなんかも出ますが、ふわっとしたフレアの出方が好きです。

ヘリオスがこんなにやわらかい表現をするレンズだとは思いませんでした。

フレアだけでここまでノスタルジックな雰囲気を出せるのは魅力的だと思います。

おわりに

Helios 44-2 58mm F2

オールドレンズを代表するHelios 44-2 58mm F2

いかがでしたか?

なかなか個性のあるレンズだと思います。

少しコントラストが弱く柔らかい描写がなんともオールドレンズらしいですよね。

M42マウントレンズでは他に有名なSuper Takumar 55mm F1.8があります。

もし気になっていたらそちらのレンズもオススメなのでぜひ使ってみてください。

素敵なカメラライフを!

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